夏期講習が始まって数日たつと、教材やノートに赤い印が増えてきます。
授業で間違えた問題。
宿題で解けなかった問題。
小テストで落とした問題。
保護者としては、「せっかく間違えたのだから、全部やり直してほしい」と思うものです。
しかし、講習は翌日も続きます。
新しい宿題を進めながら、前日の復習と間違い直しをすべて終わらせようとすると、時間が足りません。
間違い直しがたまったときに必要なのは、全部やることではなく、今やる問題を選ぶことです。
間違えた問題を三つに分ける
まず、間違いを同じものとして扱わないことが大切です。
大きく分けると、次の三つがあります。
一つ目は、解き方そのものが分かっていない問題です。
授業を聞いても理解できなかった。
解説を読んでも、なぜその式になるのか分からない。
このタイプは、優先して直す必要があります。
二つ目は、解き方は分かっていたのに、計算や読み取りで間違えた問題です。
この場合は、最初から全部解き直すより、どこで間違えたのかを確認する方が大切です。
三つ目は、今の段階では難しすぎる問題です。
発展問題や正答率の低い問題まで、その日のうちに完成させる必要はありません。
後から戻る印をつけて、いったん残してもよい問題です。
最優先は、次にも使う考え方
間違い直しで優先したいのは、その問題を直さないと次の学習にも影響するものです。
算数なら、割合の意味や基本的な公式が分かっていない問題。
国語なら、設問の条件を読まずに答えている問題。
理科や社会なら、単語一つの間違いよりも、資料の読み方や出来事のつながりが分かっていない問題です。
判断の基準は、
「このままだと、次の授業や宿題でも困るか」
です。
その一問だけに必要な特殊な解き方より、何度も使う基本の考え方を先に直します。
ケアレスミスは原因を一つ見つける
計算ミスや読み間違いがあると、何度も同じ問題を解かせたくなります。
しかし、正解するまで解き直しても、別の問題で同じ失敗をすれば、直ったことにはなりません。
「うっかりした」で終わらせず、原因を一つだけ具体的にします。
数字を写し間違えた。
単位をつけ忘れた。
設問の「すべて」を読み落とした。
答える内容を確認せずに書き始めた。
原因が分かれば、次に確認する場所も決まります。
ケアレスミスの直しは、問題を繰り返すことより、次の行動を決めることが中心です。
難問は、後回しにしてよい
夏期講習では、基本問題から発展問題まで幅広く扱います。
授業で扱った問題を、すべてすぐに自力で解けるようにする必要はありません。
難問に時間をかけすぎて、基本問題の復習や翌日の宿題ができなくなる方が問題です。
まず、授業の中心となる問題を理解する。
次に、似た標準問題を解けるようにする。
発展問題は、余力があるときに戻る。
この順番で十分です。
「今はやらない」と「もうやらない」は違います。
後から戻る問題として印をつけておけば、放置ではありません。
一日に直す量を先に決める
間違い直しがたまったとき、「今日は全部終わるまでやる」と決めると、子どもは始める前から疲れてしまいます。
算数は三問。
国語は記述一題。
理科と社会は知識の確認を五つ。
このように、その日に直す量を先に決めます。
時間で区切っても構いません。
二十分だけ間違い直しをして、その後は翌日の宿題へ進む。
夏期講習中は、完璧に終わらせることより、学習が止まらないことの方が大切です。
間違い直しがたまったときに、全部やらせようとすると、直しそのものが嫌になってしまいます。
必要なのは、量を減らすことではありません。
どの問題を今直し、どの問題を後に回すのかを整理することです。
間違いを全部消すことより、次の問題で同じつまずきを繰り返さないこと。
それが、夏期講習中の間違い直しで大切にしたい基準です。
【あわせて読みたい】
夏休み前半の振り返り|計画ではなく「残った課題」を整理する
夏休みの学習計画が初週で崩れたら|遅れを積み上げない立て直し方
夏期講習中のテスト結果に一喜一憂しないために見るべき数字

