夏期講習中は、普段よりテストの回数が増えることがあります。
確認テスト。
単元テスト。
まとめテスト。
クラス分けに関わるテスト。
結果が返ってくるたびに、保護者の気持ちも揺れます。
点数が上がれば安心する。
下がれば、このままで大丈夫なのかと不安になる。
しかし、夏期講習中のテストは、毎回の点数だけを見ていると、子どもの本当の変化を見誤ることがあります。
見るべきなのは、点数の上下だけではありません。
【まず見るのは平均点との差】
同じ70点でも、テストによって意味は変わります。
平均点が50点のテストで70点なら、よくできています。
一方、平均点が85点のテストで70点なら、基本問題を取りこぼしている可能性があります。
そのため、点数を見るときは、
本人の点数と平均点との差
を確認します。
前回は平均点より10点下だった。
今回は平均点と同じだった。
この場合、本人の点数が大きく上がっていなくても、集団の中での位置は改善しています。
反対に、点数が上がっていても、平均点がそれ以上に上がっていれば、単純に「伸びた」とは言えません。
テストの難しさが毎回違う以上、点数だけを並べても、正確な比較にはならないのです。
【正答率の高い問題を落としていないか】
次に見たいのは、どの問題を間違えたかです。
特に重要なのが、正答率の高い問題です。
多くの受験生が正解している問題を落としている場合は、次のような原因が考えられます。
- 問題文の読み違い
- 計算ミス
- 単位の見落とし
- 基本知識の不足
- 時間配分の失敗
難問を解けなかったことよりも、取るべき基本問題を落としたことの方が、合否への影響が大きい場合があります。
夏期講習は、新しいことを増やすだけの期間ではありません。
取るべき問題を確実に取る力を整える期間でもあります。
【空欄の数を見る】
テストが返ってきたら、空欄の数も確認します。
空欄には、いくつかの原因があります。
- 時間不足
- 問題文の理解不足
- 解法の未定着
- 記述の途中放棄
同じ不正解でも、何かを書いて間違えた問題と、最初から手が止まった問題では、対策が違います。
空欄が多いなら、知識不足だけでなく、時間配分や問題の選び方を見直す必要があります。
特に国語の記述や適性検査型の問題では、完璧な答えが書けなくても、分かる範囲から書き始めることが大切です。
空欄を減らすことは、単なる精神論ではありません。
「どこから手をつけるか」
「途中まででも書くか」
という、テスト中の行動を変えることでもあります。
【同じ種類のミスが減っているか】
一回のテスト結果だけでなく、複数回のテストを並べて見ることも大切です。
例えば、
- 計算ミスが5問から2問に減った
- 国語の空欄が4問から1問に減った
- 理科の知識問題の正答率が上がった
- 社会の漢字間違いが減った
こうした変化は、合計点だけでは見えないことがあります。
点数が同じでも、間違い方が変わっていれば、学習は前に進んでいます。
反対に、毎回同じ単元、同じ形式、同じミスで失点しているなら、復習方法を変える必要があります。
「点数が悪かった」で終わらせず、
何による失点が、何問あったか
まで分けて見ると、次にやることが明確になります。
【解き直しで正解できた問題数】
テスト中にできなかった問題も、解き直しでは正解できることがあります。
この数字も重要です。
解説を見ずに解き直して正解できたなら、次のような原因が考えられます。
- 時間不足
- 焦り
- 問題文の読み違い
- 単純なミス
解説を読めば理解できたなら、知識や解法がまだ定着の途中です。
解説を読んでも分からないなら、前の単元まで戻る必要があるかもしれません。
解き直しで正解できた問題数を見ると、
本当に分からなかった問題と、
テスト中に力を出せなかった問題
を分けられます。
この二つを同じ「不正解」として扱わないことが大切です。
【順位や偏差値は流れで見る】
順位や偏差値も気になる数字です。
ただし、一回ごとの上下に反応しすぎないことが大切です。
夏期講習中は、
- 受験者数が違う
- 出題範囲が違う
- 得意単元と苦手単元が入れ替わる
- 疲労がたまりやすい
といった理由で、結果が揺れやすくなります。
見るなら、一回の結果ではなく、3回ほどを並べます。
少しずつ上がっているのか。
同じ範囲に収まっているのか。
特定の科目だけ大きく崩れているのか。
点ではなく、流れで見ることが大切です。
【親が見る数字を絞る】
テスト結果を見るたびに、すべてを細かく確認しようとすると、親も子も疲れます。
まずは、次の5つに絞るとよいでしょう。
- 平均点との差
- 正答率の高い問題の失点数
- 空欄の数
- 同じ種類のミスの数
- 解き直しで正解できた問題数
この5つを見るだけでも、点数以上の情報が得られます。
そして、次のテストまでに直すものは、一つか二つに絞ります。
すべての間違いを一度に直そうとすると、復習が重くなり、次の学習まで進めません。
テストは、反省項目を増やすためのものではありません。
次に直すものを決めるための資料です。
【まとめ】
夏期講習中のテストは、子どもを評価するためだけのものではありません。
次の学習を決めるための資料です。
点数が上がった、下がっただけで判断せず、
- 平均点との差
- 正答率の高い問題の失点数
- 空欄の数
- 同じ種類のミスの数
- 解き直しで正解できた問題数
を確認します。
一回の結果に一喜一憂するのではなく、間違い方がどう変わっているかを見る。
その視点があれば、テスト結果は不安の材料ではなく、秋以降につながる学習の地図になります。
カテゴリー:夏期講習・家庭学習
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