夏期講習では、普段より多くの授業を受けます。
そのため、
「これだけ授業を受ければ、成績も伸びるはず」
と期待する家庭も多いでしょう。
しかし、同じ夏期講習を受けても、成績が伸びる子と、授業をこなすだけで終わる子がいます。
違いは、授業を受けた回数ではありません。
授業で見つかった課題を、次の学習へつなげられているかです。
【授業を受けただけでは、できるようにならない】
授業中は、先生の説明を聞いて、
「分かった」
と感じることがあります。
しかし、先生の説明を理解できたことと、解説を見ずに自分で解けることは別です。
授業後に同じ問題を解いてみると、
最初の一手が分からない。
条件を一つ見落とす。
覚えたはずの知識が出てこない。
ということがあります。
この確認をしないまま次の授業へ進むと、「分かったつもり」が積み重なります。
授業は、解き方を理解する場です。
自力で解けるようになるためには、授業後にもう一度、自分で解いてみる必要があります。
【伸びる子は、授業後に一つだけ確認する】
夏期講習では、復習する内容が増えます。
すべてを完璧にやり直そうとすると、時間が足りません。
授業後の問題は、次のように分けます。
今日できなかった問題。
先生の説明を聞いて分かった問題。
もう一度確認したい問題。
復習で優先したいのは、手も足も出なかった難問ではありません。
解説を聞けば理解できたが、自力では解けなかった問題です。
その中から一つか二つを選び、解説を閉じて解き直します。
大切なのは、復習の量ではありません。
授業で理解した問題を、その日のうちに一度、自力で解き直すことです。
【宿題を終えることが目的になっていないか】
夏期講習中は、授業と宿題が次々に続きます。
すると、
全部終わらせる。
丸をつける。
提出する。
ことが目的になりやすくなります。
答えを写して宿題を終えても、できる問題は増えません。
分からない問題に長く止まり続ける必要もありません。
印をつけて先へ進み、あとで質問する問題として残します。
宿題は、提出するためだけの作業ではありません。
自分ができる問題と、まだできない問題を分けるためのものです。
【間違いは、原因まで確認する】
間違えた問題で、答えを直して赤丸をつけるだけでは、次も同じ間違いをすることがあります。
確認したいのは、正しい答えだけではありません。
問題文を読み違えたのか。
知識を忘れていたのか。
式や考え方が出なかったのか。
計算で間違えたのか。
という原因です。
原因が分かれば、次にすることも決まります。
知識不足なら覚え直す。
考え方が出なかったなら、解説を閉じて最初から解く。
読み違いなら、問題文の条件に印をつける。
間違いを一つの「×」で終わらせないことが大切です。
【質問できる子は、分からない場所がはっきりしている】
質問は、答えを最初から教えてもらうためだけにするものではありません。
自分がどこで考えられなくなったのかを確認するために行います。
伸びる子は、
「ここまでは分かった」
「この式になる理由が分からない」
「資料のどこを使うのか分からない」
と、止まった場所を示します。
質問が苦手な子は、問題番号と分からない箇所に印をつけるだけでも構いません。
自分のつまずきを残しておけば、質問しやすくなります。
【親は勉強時間より、学習の流れを見る】
夏期講習中は、勉強時間が長くなります。
しかし、長時間机に向かっているだけでは、学習の中身は分かりません。
保護者が確認したいのは、
授業で何ができなかったか。
どの問題を解き直したか。
質問する問題が残っているか。
です。
すべての宿題を細かく管理する必要はありません。
「今日、一つできるようになった問題は何だった?」
と確認する方が、学習の目的が明確になります。
【夏期講習の成果は、秋に残る形で考える】
夏期講習の期間中に、すぐテストの点数が上がらないこともあります。
それでも、
間違いの原因を確認できるようになった。
分からない問題に印をつけられるようになった。
授業後に一問解き直す習慣がついた。
という変化があれば、秋以降の学習につながります。
夏期講習の成果は、受けた授業数や終えた教材のページ数だけでは測れません。
自分で課題を見つけ、次の学習へつなげる力が残ったかを見ることが大切です。
【まとめ】
夏期講習で成績が伸びる子は、授業を受けたあとに、
できなかった問題を分ける。
一つか二つを自力で解き直す。
間違えた原因を確認する。
質問する場所を残す。
という流れを作っています。
一方で、授業を受け、宿題を終え、答えを直すだけでは、学習をこなすことが目的になりやすくなります。
夏期講習で大切なのは、勉強量を増やすことだけではありません。
授業で見つかった課題を、次の一問へつなげることです。
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