適性検査の作文はどんな問題?小学校の作文との違いと対策
公立中高一貫校の受検を考えると、
「適性検査の作文は、学校で書く作文と何が違うのですか」
「読書感想文が書ければ対応できますか」
と疑問を持つ保護者も多いでしょう。
適性検査の作文では、文章の上手さだけが見られるわけではありません。
問われた内容を正しく読み、必要な材料を選び、理由や具体例を使って自分の考えを説明する力が求められます。
【適性検査作文には二つの形式がある】
学校によって出題方法は異なりますが、大きく分けると二つの形式があります。
一つ目は、自分の体験をもとに意見を書く形式です。
たとえば、
友達と協力した経験。
失敗したあとにやり直した経験。
自分から行動した経験。
などを使って考えを書きます。
二つ目は、文章や資料を読み取り、その内容を踏まえて意見を書く形式です。
課題文やグラフ、表、会話文などから事実を読み取り、そこから考えたことを書きます。
どちらの形式でも、自分の感想を自由に書くだけではありません。
与えられた問いに合う材料を選ぶ必要があります。
【小学校で書く作文との違い】
小学校では、
夏休みの思い出。
運動会で頑張ったこと。
読書感想文。
などを書くことがあります。
こうした作文は、自分の体験や気持ちを比較的自由に書ける場合が多いでしょう。
一方、適性検査作文には条件があります。
決められたテーマについて書く。
資料や課題文を使う。
自分の意見と理由を書く。
指定された字数にまとめる。
つまり、
「何を書きたいか」
だけでなく、
「何を書くよう求められているか」
を読み取る必要があります。
【体験型作文は、特別な経験でなくてよい】
体験型作文では、珍しい出来事を書く必要はありません。
委員会活動。
家での役割。
友達との話し合い。
習い事での失敗。
地域行事への参加。
こうした身近な経験でも十分です。
大切なのは、自分の行動を具体的に書けることです。
「みんなで協力しました」
だけではなく、
誰と何をしたのか。
途中で何に困ったのか。
自分はどのように動いたのか。
その結果、何が変わったのか。
まで書くと、体験が意見の根拠になります。
完成した作文を丸暗記するのではなく、一つの体験を、
協力。
失敗。
自主性。
他者との関わり。
など、複数の切り口から整理しておくと使いやすくなります。
【資料型作文は三段階で考える】
資料型作文では、次の三段階で考えます。
資料から分かる事実。
そこから読み取れること。
自分の意見。
たとえば、
資料では、地域行事への参加者が減っています。
これが事実です。
参加者が減ると、地域の人が関わる機会や、行事を次の世代へ伝える機会も少なくなると考えられます。
これが資料から読み取れることです。
そのため、子どもが参加しやすい役割を作る必要があると思います。
これが自分の意見です。
資料の事実から、いきなり感想へ飛ばないことが大切です。
【書く前に短いメモを作る】
作文が苦手な子ほど、問題を読んですぐに書き始めます。
しかし、考えが決まっていないまま書くと、
途中で話が変わる。
同じ内容を繰り返す。
具体例と意見がつながらない。
ということが起こります。
書き始める前に、
意見。
理由。
使う体験や資料。
最後に伝えたいこと。
を短くメモします。
きれいな文章にする必要はありません。
先に骨組みを作るだけで、内容がずれにくくなります。
【対策はいつから始める?】
4年生から5年生では、日常作文の土台を作ります。
一つの場面に絞る。
自分の行動を書く。
見たことや聞いた言葉を入れる。
理由を一文で説明する。
6年生の春からは、
意見・理由・具体例を組み立てる。
短い資料から事実を抜き出す。
資料の事実と自分の意見を分ける。
といった練習を始めます。
6年生の夏には、志望校の出題形式を確認し、過去問を部分的に使います。
最初から一回分を通して解く必要はありません。
構成メモだけ作る。
資料から事実を抜き出す。
使う体験を選ぶ。
といった部分練習から始めます。
秋以降は、時間や字数を意識した実戦練習へ進みます。
【まとめ】
適性検査作文には、
自分の体験をもとに意見を書く形式。
文章や資料を読み取り、意見を書く形式。
があります。
小学校の作文との大きな違いは、与えられた問いや条件に合わせて書くことです。
体験型作文では、自分の行動を具体的に書きます。
資料型作文では、
事実。
そこから読み取れること。
自分の意見。
の順番で考えます。
いきなり完成作文を何本も書く必要はありません。
まずは、
問いを読む。
意見を決める。
理由を一つ出す。
使う体験や資料を選ぶ。
という部品を作る練習から始めましょう。
適性検査作文は、文章を長く書く力だけを問うものではありません。
必要な情報を選び、考えを順番に組み立て、相手に伝わる形にする力が求められます。
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