適性検査で「理由」が書けないのは文章力だけの問題ではない|日頃の物事の見方がものをいう

公立中高一貫校の適性検査では、

「なぜそう考えたのですか」

「その理由を説明しなさい」

といった記述問題がよく出されます。

そこで、

「何を書けばいいか分からない」

「理由が思いつかない」

と止まってしまう子がいます。

こういうとき、文章の書き方ばかりを練習したくなります。

でも私は、理由が書けないのは、文章力だけの問題ではないと思っています。

日頃から物事をどう見ているか。
どこまで考えているか。

そこが答案に表れます。

表面的な勉強だけでは、途中で行き詰まりやすい

適性検査では、知識を覚えているだけでは答えにくい問題があります。

資料を読む。

状況を整理する。

そこから、

「なぜこうなったのか」

「何が関係しているのか」

を考える。

最後に、自分の言葉で説明する。

こうした流れが必要です。

ところが、普段の勉強が

「答えを覚える」

「解き方を覚える」

「正解したら終わり」

だけになっていると、初めて見る問題で止まりやすくなります。

適性検査では、

知っていることを答える力だけでなく、知らないことについて考える力

も必要だからです。

「〜だからです」と書けても、理由がなければ書けない

記述問題の練習では、

「理由は『〜だからです』と書きましょう」

といった型を覚えることがあります。

もちろん、文章をまとめる型は役に立ちます。

ただし、型だけでは理由そのものは生まれません。

たとえば、

「なぜこの地域では人口が減っていると考えられますか」

と聞かれたとき、

「〜だからです」

という書き方を知っていても、

何が原因なのか考えられなければ書けません。

先に必要なのは、

理由を見つけること。

文章の形を整えるのは、その後です。

日頃から「なぜ?」と考えているか

理由を考える力は、机の上だけで育つものではありません。

たとえば、

「どうして今日は電車が混んでいるんだろう」

「なぜこの店には人が集まるんだろう」

「どうして去年より野菜が高いんだろう」

「なぜ学校ではこのルールがあるんだろう」

そんな身近なことでも構いません。

大切なのは、

目の前のことを、そのまま受け取って終わらないこと。

「なぜだろう」

「何か理由があるのでは」

と、一歩先を考えてみる。

この積み重ねが、適性検査の記述にもつながってきます。

ニュースや日常の出来事も立派な学びになる

適性検査のために、特別な教材ばかりを増やす必要はありません。

ニュースを見たときに、

「どうしてこうなったと思う?」

と考える。

出かけた先で、

「なぜこの場所にこんな施設があるんだろう」

と考える。

買い物をしながら、

「なぜ同じ商品でも値段が違うんだろう」

と考える。

こうした経験は、直接点数になるようには見えません。

でも、適性検査ではこうした

物事の背景を考える習慣

がものをいいます。

机の上の勉強だけでは身につきにくい部分です。

一つの見方だけで終わらない

適性検査では、答えが一つの知識だけで決まらない問題もあります。

だからこそ、

「別の理由もあるかもしれない」

と考えることが大切です。

たとえば、ある地域で人口が増えた理由を考えるとしても、

交通が便利になったからかもしれない。

新しい住宅が増えたからかもしれない。

働く場所が増えたからかもしれない。

一つの出来事を、いくつかの方向から見る。

こうした経験がある子は、資料を見たときにも、

「これは何と関係しているんだろう」

と考えやすくなります。

親は答えを教えるより、考えるきっかけをつくる

家庭で「なぜ?」と聞くときも、親が答えまで教える必要はありません。

大切なのは、

「そう考えたのはどうして?」

「ほかの理由はありそう?」

「何を見てそう思った?」

と、考えるきっかけをつくることです。

そして、すぐに正しい答えへ誘導しない。

子ども自身が考える時間を残す。

親は、考え方を理解しておく。

でも、実際に考えるのは子ども。

この距離感を大切にしたいと思います。

適性検査は、普段の学び方が出やすい

適性検査は、直前に型だけを覚えれば対応できる試験ではありません。

普段から、

物事をよく見る。

理由を考える。

分からないことをそのままにしない。

自分なりの考えを持つ。

こうした学び方をしているかどうかが、答案に出やすい試験です。

だからこそ、

机の上の勉強だけでは足りない。

日常の中で、

「なぜだろう」

と考える経験を増やしていくこと。

それが、遠回りに見えて、実は適性検査への大切な準備になります。

まとめ

適性検査で理由が書けないとき、文章力だけを原因にしないことが大切です。

理由を書く前に、

理由を考えられるかどうか。

そこが問われています。

答えを覚えるだけの勉強ではなく、

日頃から物事をよく見て、

「なぜこうなるのだろう」

「ほかの見方はないだろうか」

と考える。

そうした習慣が、適性検査の記述問題で力になります。

机の上で解く問題だけが勉強ではありません。

日常の出来事に興味を持ち、自分なりに考えることも、立派な学びです。

そして親は、その大切さを理解する。

ただし、答えを先回りして与えない。

子ども自身が考え、自分の言葉で説明できるようになること。

そこを大切にしたいと思います。

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