中学受験の模試判定はどこまで信じる?A判定でも落ちる家庭、C判定でも伸びる家庭

中学受験をしていると、模試の結果が気になるものです。

A判定なら安心する。

C判定やD判定なら不安になる。

模試が返却された日の家庭では、結果を見ながら一喜一憂する光景も珍しくありません。

しかし、サクラサク編集部が多くの受験生や保護者の相談に関わる中で感じるのは、模試判定そのものが合否を決めるわけではないということです。

実際には、

A判定だったのに不合格になる子もいます。

一方で、

C判定やD判定から逆転合格する子もいます。

では、その差はどこで生まれるのでしょうか。


【模試は未来ではなく現在地を示している】

まず知っておきたいのは、模試は未来を予言するものではないということです。

模試が示しているのは、受験した時点での現在地です。

カーナビでいえば、現在位置の確認です。

目的地への到着を保証しているわけではありません。

6月のA判定は、6月時点でのA判定です。

入試本番の結果ではありません。

逆に6月のC判定も、その時点でのC判定に過ぎません。

夏休みをどう過ごすか。

秋以降に何を改善するか。

その積み重ねによって結果は大きく変わります。

受験で差がつくのは、模試の結果そのものではなく、模試の後の行動です。


【A判定でも落ちる家庭に共通すること】

A判定で残念な結果になってしまう家庭には、ある共通点があります。

それは、模試を「評価」としてしか使っていないことです。

A判定が出る。

安心する。

そこで思考が止まる。

本来見るべきなのは、点数の中身です。

どこで得点したのか。

なぜ解けたのか。

どこに不安定な部分が残っているのか。

例えば、

算数で勘が当たった問題。

国語で何となく選んで正解した選択肢。

社会で直前に見た知識問題。

点数にはなっています。

しかし再現性はありません。

次も同じように解ける保証はないのです。

「なぜ解けたのか」を説明できないA判定は危険です。

本番の初見問題の前では、一瞬で崩れてしまうことがあります。

A判定で不合格になる家庭は、学力不足というより、この「隠れた未習熟」を見逃してしまう改善不足が原因であることが少なくありません。


【C判定から伸びる家庭は何が違うのか】

一方で、C判定から大きく伸びる家庭もあります。

その違いは、結果より原因を見ることです。

点数が低かった。

順位が下がった。

そこで終わりません。

なぜそうなったのかを分析します。

知識不足なのか。

計算ミスなのか。

問題文の読み違いなのか。

時間不足なのか。

編集部がこれまでに見てきた「伸びる子」には共通点があります。

それは、自分の失敗を説明できることです。

「覚えたつもりだった」

「途中で計算を飛ばした」

「時間配分を間違えた」

原因が言葉になれば改善できます。

逆に、原因が分からなければ改善はできません。

伸びる家庭は、模試を評価の場ではなく改善の場として使っています。


【編集部がおすすめする模試の振り返り方】

模試が返却されたら、多くの家庭はまず偏差値を確認します。

もちろん、それも大切です。

しかし、それだけで終わらせるのはもったいありません。

サクラサク編集部がおすすめしているのは、

「正答率50%以上で落とした問題」

を見ることです。

難問ではありません。

受験生の半数以上が正解している問題です。

そこには大きな伸びしろがあります。

次に、子ども自身に原因を分類してもらいます。

①知らなかった

②覚えていたが忘れていた

③計算ミス

④問題文の読み違い

⑤時間不足

原因が見えれば、次にやるべきことも見えてきます。

模試は偏差値を確認するイベントではありません。

改善点を発見するイベントです。


【模試返却日に親が聞くべき質問】

模試返却日に、

「偏差値どうだった?」

「順位は上がった?」

と聞きたくなる気持ちは自然なものです。

しかし編集部がおすすめしたいのは、別の質問です。

「今回、一番もったいなかった問題はどれ?」

です。

この質問には、子ども自身が原因を振り返る効果があります。

そして5分類が終わったら、親はすぐに答えを出しません。

代わりに聞いてみてください。

「次は何を変える?」

改善策を考えるのは子どもです。

その経験の積み重ねが、受験本番で必要になる力につながっていきます。


【差がつくのは家庭の仕組み】

受験後半になると、家庭ごとの差が大きくなります。

その差を生むのは、勉強時間だけではありません。

課題を見つける。

原因を分析する。

改善策を決める。

実行する。

そして確認する。

この流れが家庭の中で自然に回っているかどうかです。

合格していく家庭ほど、子ども自身がこの流れを回せるようになっています。

親が管理し続ける家庭よりも、子どもが自分で修正できる家庭の方が、最後まで伸び続けるケースは少なくありません。


【試験会場に親は入れない】

受験本番の日。

試験会場に入るのは子どもです。

親ではありません。

問題を読むのも。

考えるのも。

時間配分をするのも。

最後の一問を解くのも。

すべて子ども自身です。

だから中学受験で本当に育てたいのは、偏差値だけではありません。

自分で課題を見つける力。

自分で改善する力。

自分で立て直す力です。

模試は、その練習の場でもあります。

判定に一喜一憂するためではなく、自分を修正するためにあるのです。


【まとめ】

今、手元にある模試の結果がどうであれ、それは次の一歩へのヒントに過ぎません。

大切なのは、次に何をするかです。

中学受験の模試判定は大切です。

しかし、合否を決めるのは判定そのものではありません。

A判定でも落ちる家庭があります。

C判定から伸びる家庭もあります。

その差を生むのは、模試の結果ではなく、模試の使い方です。

評価で終わる家庭。

改善につなげる家庭。

長い目で見ると、伸びるのは後者です。

模試は未来を当てるためのものではありません。

次の一歩を見つけるためのものです。

その積み重ねが、受験本番で最後に頼れる力になっていくのです。