中学受験の模試が返ってくると、偏差値や点数が気になります。
前回より上がった。
下がった。
判定がよかった。
思ったより悪かった。
数字は分かりやすいので、どうしても目が向きます。
でも私は、模試の結果をExcelで管理し、偏差値や点数をKPIのように追いかけることには違和感があります。
中学受験は、ビジネスではありません。
子どもは、数値で管理すれば思い通りに伸びる存在でもありません。
偏差値や点数をKPIにしない
もちろん、偏差値や点数を見ること自体が悪いわけではありません。
模試の結果には、学習を振り返る材料があります。
ただ、
「次回は偏差値を3上げる」
「算数はあと10点」
「第一志望の判定をここまで上げる」
と、数字を目標にしすぎると、模試の意味が変わってきます。
本来見るべきなのは、
- どこができていたか
- どこで失点したか
- 同じ失敗を繰り返していないか
- 次に何を直すべきか
といった中身です。
数字そのものを追うより、
数字がどうしてそうなったのかを見る。
こちらの方が大切です。
ビジネスですら、数字は思い通りに動かない
仕事では、売上や利益、契約件数などをKPIで管理することがあります。
それでも、数字は思い通りには動きません。
景気もある。
相手もいる。
予想外のことも起きる。
まして子どもは、もっと思い通りには動きません。
体調が悪い日もあります。
苦手な問題ばかり出ることもあります。
急に伸びることもあれば、しばらく停滞することもあります。
中学受験では、成長が一直線に進むわけではありません。
それを毎回の数字だけで管理しようとすると、
親の方が苦しくなります。
そして、その苦しさは子どもにも伝わります。
親の計画通りに進むことが、成功とは限らない
学習計画を立てる。
教材を決める。
模試結果を記録する。
弱点を分析する。
次にやることを決める。
親がここまで全部やれば、子どもは確かに動きやすくなります。
でも、そこで一度考えたいことがあります。
親の計画通りに子どもが動いているからといって、それが本当にうまくいっているとは限りません。
むしろ、
親が考える。
親が決める。
親が進捗を確認する。
子どもは言われた通りにやる。
という状態になっていないでしょうか。
それでは、学習は進んでいても、自立は進んでいない可能性があります。
中学受験の先には、中学校生活があります。
その先には高校、大学、社会があります。
いつまでも親がExcelを開いて進捗を管理してくれるわけではありません。
模試のたびに親が一喜一憂しない
模試の数字を管理し始めると、
前回との差が気になります。
グラフが上がれば安心する。
下がれば不安になる。
そのたびに家庭の空気が変わる。
これは避けたいところです。
特に親が一喜一憂しないこと。
子ども自身は、結果を見れば気持ちが動きます。
だからこそ親まで大きく反応しない。
よかったときも、
「よかったね」
くらいでいい。
悪かったときも、
「今回はこうだったね」
くらいでいい。
大切なのは、そのあとです。
子ども自身が、
「何がよくなかったんだろう」
「次はどうしよう」
と考えられるかどうかです。
親は結果の見方を理解する。でも、管理しない
サクラサクでは、親が何も知らなくてよいとは考えていません。
むしろ、
偏差値とは何か。
判定はどう見るのか。
模試は何のために受けるのか。
こうしたことは、親も理解しておいた方がよいと思います。
ただし、
理解することと、管理することは別です。
親がすべて分析して、
「ここが弱い」
「次はこれ」
「この数字まで上げよう」
と決めてしまえば、子どもは自分で考えなくても学習が進みます。
短期的には効率がよく見えるかもしれません。
でも、中学受験で育てたいのは、
言われた通りに動く力ではなく、
自分で考えて、自分で次を決める力
です。
見るなら「数字」より「変化」
模試を見るときは、単純な偏差値の上下だけでなく、
変化を見る方がよいと思います。
たとえば、
以前より時間配分がよくなった。
記述を最後まで書けるようになった。
同じケアレスミスが減った。
苦手だった単元で少し取れるようになった。
こうした変化は、偏差値にはすぐ反映されないこともあります。
でも、確実に成長です。
数字は結果です。
成長そのものではありません。
中学受験は、子どもを運用するプロジェクトではない
中学受験は長いです。
だからこそ、計画や記録が役立つ場面はあります。
ただ、
子どもを一つのプロジェクトのように扱い、
数字を追い、
進捗を管理し、
計画との差を埋める。
そこまでしてしまうと、少し違うと思っています。
子どもには、子どものペースがあります。
失敗することもあります。
遠回りすることもあります。
親の想定外のことも起きます。
でも、その中で、
自分で考える。
自分で立て直す。
自分で前に進む。
その経験こそが、受験の先につながります。
まとめ
模試の偏差値や点数をExcelで管理し、KPIのように追いかける。
私は、中学受験ではそこまでしなくてよいと思っています。
数字は見る。
でも、数字に支配されない。
親は結果の意味を理解する。
でも、子どもを管理しない。
そして、
親の計画通りに進んでいるからうまくいっている、と決めつけない。
むしろ、子ども自身が何を考え、次にどう動くか。
そこを大切にしたいところです。
中学受験は、偏差値を上げるだけの数年間ではありません。
受験を通して、
自分で考え、自分で失敗し、自分で立て直せるようになる。
サクラサクでは、その成長を大切にしたいと考えています。
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