夏休みが始まる前、多くの家庭で学習計画を立てます。
夏期講習の日程。
宿題を進める時間。
苦手単元の復習。
学校の課題。
最初は、きれいに組めていたはずです。
ところが、夏休みが進むにつれて、予定どおりにいかないことが増えてきます。
思ったより宿題に時間がかかった。
予定していた復習まで手が回らなかった。
疲れて勉強できない日があった。
夏休み前半を振り返るとき、計画どおりにできたかどうかだけを見ると、親も子も苦しくなります。
大切なのは、崩れた計画を責めることではありません。
後半に持ち越す課題を整理することです。
【計画との差を全部埋めようとしない】
夏休み前半の終わりには、予定していたのに終わっていないものが見えてきます。
- 夏期講習の宿題
- 算数の苦手単元
- 理科や社会の知識整理
- 国語の読解や記述
- 学校の宿題
これらを見て、
「遅れている分を、後半ですべて取り戻そう」
と考えたくなります。
しかし、前半で終わらなかった内容を、そのまま後半の予定に上乗せすると、計画はさらに重くなります。
後半にも、講習やテスト、新しい宿題があります。
そこへ前半の積み残しを全部加えれば、また予定どおりに進まなくなる可能性が高いでしょう。
振り返りの目的は、遅れをすべて埋めることではありません。
残った課題の中から、今後も必要なものを選ぶことです。
【「終わっていないもの」と「できていないこと」を分ける】
残った課題を整理するときは、二つに分けて考えます。
一つ目は、まだ終わっていないものです。
- テキストの未完成ページ
- 提出していない宿題
- 解き直していないテスト
- 途中になっている学校課題
二つ目は、勉強したけれど、まだできるようになっていないことです。
- 割合の基本問題で間違える
- 国語の記述が空欄になる
- 理科の用語を覚えきれていない
- 社会の漢字ミスが多い
この二つは、同じではありません。
テキストを最後まで終えることと、その内容が身についていることは別です。
ページ数だけを見ていると、課題の本当の姿を見失います。
後半に優先したいのは、単に終わっていないページではなく、このままにすると秋以降も困る内容です。
【課題が残った理由を確認する】
課題が残ったとき、すぐに「やる気がなかった」と決めつけないことも大切です。
残った理由はいくつもあります。
- 計画した量が多すぎた
- 一問に時間をかけすぎた
- 分からない問題で止まった
- 講習後の疲れが強かった
- 始める時間が毎日ずれた
- 学習の順番が合っていなかった
理由によって、後半の直し方は変わります。
量が多すぎたなら、課題を減らします。
分からない問題で止まったなら、自分だけで抱えず、質問する場所を決めます。
疲れて取り組めなかったなら、講習後ではなく午前中に移します。
計画が崩れた原因を見ずに、同じ方法でやり直しても、また同じところで止まります。
見るべきなのは、できなかった事実だけではありません。
なぜ残ったのかです。
【残った課題を三つに分ける】
残った課題は、次の三つに分けると整理しやすくなります。
①必ずやるもの
提出期限があるものや、次の学習につながる重要な内容です。
- 学校や塾の提出物
- 次回授業までの宿題
- 基礎となる単元の復習
- テストで何度も間違えている内容
②余裕があればやるもの
できれば進めたいものの、今すぐ終わらなくても大きな影響がない内容です。
- 発展問題
- 追加教材
- 得意科目の先取り
- 一度理解できた単元の繰り返し
③今回は手放すもの
計画には入っていたものの、今の優先順位では低い内容です。
手放すことは、あきらめることではありません。
限られた時間の中で、必要なものを残す判断です。
夏休み後半を立て直すには、追加するよりも、減らすことの方が重要な場合があります。
【後半の目標は小さくする】
振り返りをした後、後半の計画を作り直します。
このとき、前半よりも細かく、目標を絞ります。
例えば、
「算数を復習する」
ではなく、
「割合の基本問題を毎日5問解く」
とします。
「国語の記述を頑張る」
ではなく、
「記述問題を一日一題、空欄にしない」
とします。
大きな目標は、達成できたかどうかが分かりにくいものです。
小さく具体的にすると、進んでいることが子どもにも見えます。
後半の計画は、理想的な夏休みを取り戻すためのものではありません。
秋までに必要な状態をつくるためのものです。
【親は反省より整理をする】
前半の振り返りでは、親はどうしても、できなかったことに目が向きます。
「こんなに残っている」
「予定の半分しか終わっていない」
「もっと早くやればよかった」
しかし、それを言っても、前半の時間は戻りません。
親が確認したいのは、次のことです。
- 何が終わっていないか
- 何がまだ身についていないか
- 課題が残った理由は何か
- 何を後半に残すか
- 何を今回は手放すか
振り返りは、反省会ではありません。
後半の学習を軽くし、次に進みやすくするための整理です。
【まとめ】
夏休み前半の振り返りでは、計画どおりに進んだかどうかだけを見ないことが大切です。
確認するのは、
- 何が終わっていないか
- 何がまだ身についていないか
- 課題が残った理由は何か
- 何を後半に残すか
- 何を今回は手放すか
です。
前半の遅れを、後半ですべて取り戻そうとしない。
必要な課題だけを残し、目標を小さく組み直す。
その整理ができれば、夏休み後半は「遅れを埋める期間」ではなく、秋につながる学習を整える期間になります。
カテゴリー:夏期講習・家庭学習
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