夏期講習が始まって二週間ほど経つと、子どもの様子が少し変わってきます。
朝、なかなか起きられない。
机に向かっても、ぼんやりしている時間が増えた。
以前ならすぐ終わっていた宿題に、思った以上に時間がかかる。
そんな姿を見ると、「やる気がなくなってきたのではないか」と心配になる保護者も少なくありません。
そして、「少し休ませた方がいいのかな」「勉強量を減らした方がいいのかな」と迷い始めます。
もちろん、無理を続けることはよくありません。
しかし、疲れているように見えるからといって、すぐに勉強量を減らすことが最善とは限りません。
まず確認したいのは、「疲れている理由」です。
夏期講習では疲れるのが当たり前
夏期講習は、普段の授業とは違います。
授業時間は長くなり、宿題も増えます。
新しい単元を次々に学び、復習もしなければなりません。
それを毎日続けるのですから、疲れが出るのは自然なことです。
むしろ、何も疲れていない方が珍しいかもしれません。
大切なのは、その疲れが「成長の途中にある疲れ」なのか、「無理をしすぎている疲れ」なのかを見極めることです。
同じ「疲れた」という言葉でも、中身は違います。
本当に減らすべきものは何か
保護者が最初に考えるのは、「勉強時間を減らそう」ということです。
しかし、本当に減らすべきなのは時間ではなく、負担かもしれません。
例えば、
・すべての間違い直しを完璧にやろうとしている
・解ける問題まで何度もやり直している
・予定を詰め込みすぎている
こうした状態なら、勉強量よりも学習の進め方を見直す方が効果的です。
一方で、
・夜更かしが続いている
・食事が不規則
・スマートフォンやゲームで睡眠時間が減っている
という生活面が原因なら、まず整えるべきは生活リズムです。
勉強時間だけを減らしても、疲れの原因は残ったままです。
「できない」が増えたのか、「遅くなった」のか
疲れが見えるときは、子どもの変化を少し細かく見てみましょう。
問題が解けなくなったのでしょうか。
それとも、解けるけれど時間がかかるのでしょうか。
この違いは大きいものです。
解ける力があるのに時間だけがかかるなら、一時的な疲労の可能性があります。
逆に、今まで理解していた内容まで分からなくなっているなら、学習方法や生活リズムを見直す必要があるかもしれません。
「疲れている」という一言でまとめず、どこに変化が出ているのかを見ることが大切です。
一日休むより、一日の負担を軽くする
疲れているからといって、完全に勉強を止めると、翌日に戻るのが難しくなる子もいます。
そんなときは、
今日は算数だけにする。
間違い直しは三問だけにする。
暗記は十分だけにする。
このように、「ゼロか百か」ではなく、負担を調整してみる方法があります。
夏期講習は長期戦です。
毎日百点の頑張りを続けるより、七十点でも続けられる方が、結果として力がつきます。
親が「焦り」を見せすぎない
夏期講習の後半になると、保護者も焦ります。
「このままで間に合うのかな。」
「もっと頑張らないと。」
そんな気持ちは自然なものです。
しかし、その焦りは意外と子どもに伝わっています。
疲れている子に、「もっとやりなさい」という言葉だけが届くと、さらに机に向かいづらくなることがあります。
まずは、
「最近疲れているみたいだけど、何が一番大変?」
そんな一言から始めてみてください。
答えが返ってこなくても構いません。
「見てもらえている」という安心感が、次の日の行動につながることもあります。
また、疲れたときの反応は子どもによって違います。
励まされると頑張れる子もいれば、少し距離を置いて見守られた方が力を出せる子もいます。
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夏期講習後半の目標は「続けること」
夏期講習後半は、大きく成績を伸ばそうと力む時期ではありません。
夏休みが終わるまで学習を続けられる状態を作ることが、何より大切です。
疲れたときに休み方を知る。
優先順位をつけられるようになる。
生活リズムを整える。
こうした力も、中学受験では大切な成長です。
夏期講習は、短距離走ではありません。
最後まで走り切るために、今の疲れ方を見つめ直すことが、夏休み後半を充実させる第一歩になります。
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