夏休みに旅行を計画すると、
「旅行中も勉強させた方がいいのでしょうか。」
という相談を毎年いただきます。
中学受験では夏休みが大切だと言われます。
だからこそ、
「数日勉強しないだけで遅れてしまうのでは。」
と不安になる保護者も少なくありません。
しかし、私は旅行へ行くこと自体を心配する必要はないと考えています。
大切なのは、旅行へ行くことではなく、旅行との向き合い方です。
家族旅行は受験勉強の敵ではない
中学受験が近づくほど、
「勉強時間を減らしたくない。」
という気持ちは強くなります。
その結果、旅行中まで勉強を優先させようとしてしまう家庭もあります。
もちろん、毎日少しでも机へ向かう習慣は大切です。
しかし、旅行は家族と過ごす大切な時間でもあります。
普段とは違う景色を見て、
家族とゆっくり話をして、
新しい経験をする。
こうした時間は、子どもの心を豊かにしてくれます。
受験勉強は知識だけを増やすものではありません。
人との関わりや経験も、子どもを成長させる大切な時間です。
「勉強したい」という言葉だけで判断しない
旅行中でも、
「勉強する。」
「遊ばなくてもいい。」
と言う子がいます。
一見すると、とても意欲的に見えるかもしれません。
しかし、現場で子どもたちを見ていると、その言葉をそのまま受け取らない方がよい場合もあります。
親の期待に応えたい。
勉強している姿を見せれば安心してもらえる。
そんな気持ちから、自分の本音よりも親の顔色を優先している子もいるからです。
実際、夏期合宿でも休憩時間になると、友達が笑いながら話をしたり遊んだりしています。
その中で、一人だけ問題集を開こうとする子がいます。
もちろん、本当に勉強が好きな子もいます。
しかし、中には「休んではいけない」「遊んではいけない」と自分を追い込んでいる子もいます。
そんなとき私は、
「少し遊んでおいで。」
と声をかけます。
小学生だからこそ、メリハリを身につけてほしい
小学生なのですから、
遊ぶときは思い切り遊ぶ。
勉強するときは集中して取り組む。
この切り替えが何より大切です。
実際、成績が伸びる子ほど、このメリハリが上手です。
授業中や自習時間は驚くほど集中しています。
しかし、休憩時間になると友達と笑い合い、しっかり気持ちを切り替えています。
ずっと勉強している子が伸びるわけではありません。
休むべきときに休み、遊ぶべきときに遊べる子ほど、長い受験生活を最後まで走り切ることができます。
旅行中は学習リズムだけ守れば十分
旅行中も普段と同じ勉強量を目指す必要はありません。
大切なのは、勉強をゼロにしないことです。
朝に計算を10分。
移動中に漢字や語句を確認する。
夜に理科や社会の暗記カードを見る。
それだけでも十分です。
勉強時間よりも、
「毎日少しでも勉強する。」
という習慣を切らさないことの方が大切です。
旅行から帰ったら気持ちを切り替える
旅行は楽しむときは思い切り楽しむ。
そして、帰宅したら受験モードへ戻る。
この切り替えができれば、旅行が成績へ悪影響を与えることはほとんどありません。
反対に、
旅行中も我慢ばかり。
帰宅後も気持ちが切り替わらない。
この状態の方が学習へ影響します。
旅行そのものではなく、旅行のあとにどう戻るかが大切なのです。
まとめ
旅行中も勉強を続けることは大切です。
しかし、それ以上に大切なのは、心に余白を持つことです。
家族との時間を楽しみ、
遊ぶときは遊び、
勉強するときは集中する。
そんなメリハリを身につけた子ほど、長い受験生活でも安定して力を伸ばしていきます。
旅行は受験の妨げではありません。
家族との大切な思い出をつくりながら、また次の日から前向きに勉強へ戻れること。
それも中学受験で育てたい力の一つではないでしょうか。
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