中学受験は早く始めれば勝ち、ではない|大切なのは「いつ始めるか」より「いつ伸びるか」

中学受験を考え始めると、

「何年生から始めればいいですか」

という質問をよく受けます。

小3から。

小4から。

できればもっと早く。

そんな情報を見ると、一人目の中学受験では特に不安になります。

「もう遅いのでは」

「早く始めた子には追いつけないのでは」

でも、現場で長く子どもたちを見ていると、そう単純ではありません。

早く始めた子が、最後まで伸び続けるとは限らない。

むしろ大切なのは、

その子が、いつアクセルを踏めるか。

だと思っています。

幼児教育から続けてきても、伸び切ってしまう子はいる

幼児期から教育熱心な家庭で育ち、早くから塾に通い、小3、小4から受験勉強を始める。

一見すると、理想的に見えます。

でも、小6になる頃には、

もう疲れている。

勉強に新鮮さがない。

言われたことはやるけれど、自分からは動かない。

そんな子も実際にいます。

少し強い言い方をすれば、

伸び切ったゴムのようになっている子

です。

もちろん、早期教育そのものが悪いわけではありません。

早く始めることにもメリットはあります。

ただ、早く始めたからといって、そのまま右肩上がりに伸び続けるわけではありません。

18歳まで、ずっと全力で走り続けられる子はほとんどいない

中学受験をしていると、小6の合格が大きなゴールに見えます。

でも、子どもの成長はそこで終わりません。

中学校。

高校。

大学受験。

その先まで続きます。

現場で見ていると、

幼児期から18歳まで、ずっと高いモチベーションで頑張り続けられる子は、ほとんどいません。

どこかで停滞する。

どこかで疲れる。

どこかで気持ちが切れる。

それは珍しいことではありません。

だから大事なのは、

最初からずっとアクセル全開にすることではなく、

必要な時期に、もう一度アクセルを踏めること。

だと思います。

授業を受けるたびに伸びていく子がいる

一方で、入塾した時点では目立たなくても、どんどん伸びていく子がいます。

最初は問題が解けなかった。

テストの点数も高くなかった。

でも、

授業を受ける。

できなかったことに気づく。

次は少しできるようになる。

また新しいことを覚える。

そうやって、授業回ごとに成長していく。

このタイプの子は強いです。

完成している子ではなく、

変わり続けられる子。

そういう子は、中学受験が終わったあとも伸びることがあります。

性格によって、伸びるタイミングは違う

子どもの性格も大きく関係します。

早くから競争がある方が燃える子。

じっくり慣れてから力を出す子。

目標が決まると急に変わる子。

先生との関係ができると伸びる子。

失敗を何度か経験してから本気になる子。

みんな同じではありません。

だから、

「小3から始めるのが正解」

「小4からでないと遅い」

と、一つの正解に当てはめるのは違うと思います。

重要なのは、

その子の性格に合ったタイミングで負荷を上げられるか。

です。

親が早くからアクセルを踏ませすぎない

そして、子どもの性格と同じくらい大切なのが、親の関わり方です。

一人目の中学受験ほど、親は焦ります。

宿題を管理する。

テスト結果を細かく見る。

クラスを気にする。

もっとやらせる。

先取りする。

少しでも遅れると不安になる。

でも、親がずっとアクセルを踏み続けていたら、子ども自身がアクセルを踏む機会がなくなります。

小4で全力。

小5でも全力。

小6でもさらに全力。

これでは、どこかで苦しくなります。

中学受験は長いです。

ずっと速く走らせるのではなく、加速できる余白を残しておく。

その視点も必要だと思います。

小5スタートでも、伸びる子は伸びる

もちろん、遅く始めても大丈夫だから、いつでもいいという話ではありません。

中学受験には積み上げがあります。

開始時期が遅くなれば、

現在の学力。

志望校との差。

使える時間。

塾の進度。

これらを冷静に見る必要があります。

それでも、小5から始めて大きく伸びる子はいます。

なぜか。

授業を吸収できる。

自分で動ける。

質問できる。

復習できる。

そして何より、

まだ伸びる余力がある。

早く始めたかどうかだけでは、その差は分かりません。

中学受験はゴールではない

ここは何度でも確認しておきたいところです。

中学受験はゴールではありません。

小6で完成する必要もありません。

第一志望に合格したあとも、勉強は続きます。

だから、

「小6の時点でどれだけできる子にするか」

だけでなく、

中学、高校に入ってからも伸びる子にすること。

こちらも大切です。

自分で学ぶ。

分からなければ聞く。

失敗したら修正する。

必要な時には頑張る。

こうした力が残れば、中学受験で得たものは合格だけではありません。

まとめ

中学受験は、早く始めれば勝ちというものではありません。

早く始めても、小6で疲れ切ってしまう子はいます。

逆に、少し遅く始めても、授業を受けるたびに伸びていく子もいます。

大切なのは、

何年生から始めたかではなく、その子がいつ伸びられるか。

そして、

必要な時期に、自分でアクセルを踏めるか。

です。

18歳までずっと全力で走り続けられる子は、ほとんどいません。

だからこそ、

早くから飛ばしすぎない。

親がずっとアクセルを踏ませない。

その子の性格を見ながら、必要な時期に加速できる余白を残す。

中学受験だけで終わらない成長を考えるなら、私はその方が大切だと思います。

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