小学5年生の秋。
塾から帰ってきた子どもが宿題を終える。
そのノートを親が開いて、丸つけをする。
間違っていれば、
「ここ違うよ」
「もう一回やってみよう」
と声をかける。
中学受験の家庭では、よくある光景です。
ただ、小5の秋まで来て、まだ親が丸つけをしているとしたら、一度立ち止まって考えてみてもいいと思います。
その丸つけは、いつまで続けるのでしょうか。
小6まででしょうか。
入試直前まででしょうか。
中学生になっても。
高校生になっても。
どこかで手を放すのであれば、小5の秋は、もう十分その時期です。
丸つけまで含めて「自分の勉強」
問題を解く。
答え合わせをする。
間違いに気づく。
なぜ間違えたのかを考える。
必要なら、やり直す。
ここまで全部含めて、勉強です。
親が丸つけをしてしまうと、子どもにとっての勉強が「問題を解くところまで」になりやすい。
その先の、
「自分で確認する」
「自分で間違いに気づく」
「自分で直す」
という部分を、親が引き受けてしまうからです。
もちろん、親がやった方が早いことはあります。
間違いもすぐ見つかる。
直し忘れも減る。
でも、早く終わることと、自分で学べるようになることは、同じではありません。
心配なら「やる」のではなく「確認する」
だからといって、いきなり何も見なくていいという話ではありません。
心配なら、確認すればいいと思います。
「丸つけした?」
「直しまで終わった?」
「分からない問題は残っていない?」
それで十分です。
親が丸つけをするのと、
子どもが丸つけをしたか確認するのとでは、
役割がまったく違います。
前者は、親が学習の一部を代わりにやっています。
後者は、子どもに任せたうえで、必要なところだけ見ています。
この差は大きいです。
中学受験はゴールではない
中学受験をしていると、どうしても「合格させること」が目の前の目標になります。
だから、つい手を出したくなる。
管理したくなる。
失敗させたくなくなる。
その気持ちは自然だと思います。
でも、中学受験はゴールではありません。
その先には、中学校があります。
高校があります。
大学があります。
そして、社会に出てからも、自分で考えて、自分で動く場面は続きます。
だから私は、中学受験の期間に残したいものは、合格だけではないと思っています。
自分でやることを決める。
自分で確認する。
自分で失敗に気づく。
自分で直す。
そういう力も、受験を通して少しずつ育てていきたい。
小5の秋なら、もう手を放していい
小5の秋は、学習内容も難しくなり、親から見ると心配が増える時期です。
だからこそ、手を出しやすい。
でも、難しくなってきた今だからこそ、子ども自身に任せる経験が必要です。
丸つけくらい、自分でやる。
直しまで、自分で終わらせる。
分からないことがあれば、自分で先生に聞く。
そうやって、自分の勉強を自分で回していく。
その練習を始めるのは、小6になってからでは少し遅い。
小5の秋なら、もういいかげん、親がやっている仕事を子どもに返していいと思います。
親が手を放すことは、見放すことではありません。
子どもが自分でできるようになるために、役割を変えることです。
中学受験が終わったあとに、
「親がいないと勉強できない子」
ではなく、
「自分で学べる子」
になっていること。
その方が、合格以上に長く残るものではないでしょうか。
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