夏期講習と通常授業の宿題が重なったらどうする?優先順位の決め方

夏休みの授業形態は、塾によって異なります。

通常授業を休止して、夏期講習だけになる塾もあります。

一方で、通常授業を続けながら、別に夏期講習が加わる塾もあります。

後者の場合は、

通常授業の宿題。

夏期講習の宿題。

授業の復習。

学校の宿題。

これらが同時に重なります。

朝から机に向かっているのに、宿題が終わらない。

保護者も、

「何から手をつければいいのだろう」

と迷いやすくなります。

このとき大切なのは、すべての宿題を同じ重さで扱わないことです。

【全部終わらせることが目的になっていないか】

宿題が増えると、家庭では「まだ終わっていないもの」ばかりが目につきます。

通常授業の宿題が残っている。

夏期講習のプリントも終わっていない。

学校の課題も進んでいない。

すると、理解できたかどうかよりも、空欄を埋めることが優先されます。

答えを写してでも終わらせる。

直しをせず、次の教材へ進む。

難しい問題に時間をかけすぎる。

これでは、宿題の量は減っても、学習は積み上がりません。

夏休みに必要なのは、すべてのページを終わらせることではありません。

授業で学んだことを整理し、次の授業へつなげることです。

【通常授業と夏期講習のどちらを優先するのか】

「通常授業と夏期講習の宿題では、どちらを先にやればよいですか」

と聞かれることがあります。

ただ、通常授業だから優先、夏期講習だから後回しとは一律に決められません。

見るべきなのは、宿題の名前ではありません。

その課題が、次の授業にどうつながっているかです。

次回の授業で使う課題なら、先に取り組む必要があります。

前回の授業で理解できなかった問題が残っているなら、新しい宿題より先に直した方がよい場合もあります。

宿題の種類ではなく、学びの流れで決める。

ここが、優先順位を考える出発点です。

【優先順位は四段階で考える】

宿題が重なったときは、四段階に分けると整理しやすくなります。

最優先は、次回の授業に直接必要な課題です。

その宿題を前提に授業が進むなら、終えていないことで次の授業そのものが理解しにくくなります。

次に、授業中に理解できなかった問題の直しです。

分からなかった部分を残したまま次へ進むと、別の単元でも同じつまずきが起こります。

その次が、計算や漢字など、繰り返すことで定着する基礎課題です。

これは一度に多く進めるより、短時間でも継続することに意味があります。

最後が、発展問題や追加教材です。

基礎や授業内容の理解が整っていない段階で発展問題を増やしても、負担だけが大きくなることがあります。

つまり、

次の授業に必要なもの。

理解を残さないための直し。

積み重ねる基礎課題。

余力がある場合の発展課題。

この順番です。

【難しい一問で全体を止めない】

真面目な子ほど、一問に長い時間をかけます。

最後まで自分で考えようとする姿勢は大切です。

ただ、夏期講習中は授業数も課題量も増えます。

一問に三十分、四十分とかけていると、その日の学習全体が止まってしまいます。

一定時間考えても進まない問題には印をつける。

解説を読んでも分からなければ、質問する問題として残す。

分からない問題を明らかにして、次の授業へ持っていく。

それも宿題の役割です。

すべての問題を自力で正解にしてから、授業へ行く必要はありません。

大切なのは、分からないまま隠して終わらせないことです。

【学校の宿題は二種類に分ける】

塾の宿題は、次の授業までという短い期限で動きます。

一方、学校の宿題は、夏休みの最後が提出期限になるものが多くあります。

この違いを意識しないと、塾の課題ばかりを優先し、八月後半に学校の宿題が残ります。

学校の宿題は、二種類に分けて考えます。

一つは、早めにまとめて終えられるものです。

ドリル。

プリント。

漢字や計算の課題。

こうしたものは、夏期講習が本格化する前や、講習の休講日に進めておくと負担が減ります。

もう一つは、継続や準備が必要なものです。

読書感想文。

自由研究。

日記。

観察記録。

これらは一日で終えようとせず、始める日と仕上げる日を先に決めておきます。

塾の宿題と学校の宿題を、毎日同時に頭の中へ置かないことが大切です。

【夏期講習だけの塾でも宿題は重なる】

通常授業を休止し、夏期講習だけになる塾でも、負担が軽いとは限りません。

夏期講習の宿題。

前日の授業の復習。

苦手単元のやり直し。

学校の宿題。

家庭で用意した問題集。

これらをすべて重ねれば、やはり回らなくなります。

特に注意したいのが、家庭で追加した教材です。

夏休みになると、保護者も不安になります。

「この問題集もやらせた方がよいのではないか」

「苦手単元を別の教材で補った方がよいのではないか」

そう考えるのは自然なことです。

ただ、塾の授業と復習だけで手いっぱいなら、教材を増やす前に、今あるものを理解できているかを見る必要があります。

教材を増やすことと、学力が積み上がることは同じではありません。

【塾には正解ではなく、判断材料を聞く】

家庭だけでは、どの課題が必須で、どこまでが発展なのか分からないことがあります。

その場合は、塾に判断を丸投げするのではなく、優先順位を決める材料を確認します。

次回の授業に必須なのはどこか。

発展問題は全員が取り組む課題なのか。

新しい宿題と直しでは、どちらを優先するのか。

こうした点を確認したうえで、実際に使える時間や子どもの状態を見ながら、家庭で取り組む量を決めます。

塾には宿題の目的を聞く。

家庭は、子どもの時間と負担を見て決める。

この役割分担が必要です。

【終わった量より、次につながるかを見る】

夏期講習と通常授業の宿題が重なったとき、全部を同じ順番で終わらせようとすると、家庭学習は回らなくなります。

優先するのは、

次回の授業に必要な課題。

授業で分からなかった問題の直し。

繰り返すべき基礎課題。

余力がある場合の発展課題。

この順番です。

夏休みは、宿題の量をこなす期間ではありません。

授業と復習をつなぎ、できなかったことを一つずつ減らす期間です。

終わったページ数ではなく、次の授業につながる学習になっているか。

そこを基準に、家庭での優先順位を決めていきましょう。

【まとめ】

夏期講習と通常授業の宿題が重なると、家庭では「すべて終わらせること」が目標になりやすくなります。

けれども、宿題は同じ重さではありません。

次の授業に必要なもの。

理解できなかった問題の直し。

繰り返す基礎課題。

余力があれば取り組む発展課題。

このように分けることで、優先順位は見えやすくなります。

学校の宿題も、早めに終えられるものと、継続が必要なものに分けておくと、塾の課題とぶつかりにくくなります。

大切なのは、宿題を減らすことではありません。

限られた時間の中で、何を残し、何を次につなげるかを決めることです。

夏休みの学習は、量をこなした家庭が強いのではありません。

必要な学びを見失わず、無理なく続けられた家庭に積み上がっていきます。

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